前回は、表面利回り、実質利回りについてお話しました。
今回は、減価償却の話をしたいと思います。
実際、都内でリスクのない不動産をほぼフルローンで取得する場合、ほとんどキャッシュは残りません。
しかし、この「減価償却」で税務上の費用を計上することによって実質赤字になり、サラリーマンは源泉で控除されている所得税を還付される。
というのが俗に言う「節税効果」です。
ただ、減価償却には注意が必要です。
実際、私もやってみて初めて、買っていい物件、ダメな物件がわかりました。
大切なのは、構造、築年数を考慮して、予め年度ごとの減価償却費はいくらまで取れるかを計算することが大事です。
というのも、取得後5年経過後の1月1日に到達するまでに売却する場合、売却益に対して課される税金が高くなるのです。
短期(5年以内)譲渡所得の税率
所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%=合計39.63%
長期(5年超)譲渡所得の税率
所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%=合計20.315%
どうでしょう、2倍弱の違いがあります。
私は減価償却を考慮しなかったため、4年で減価償却が大幅に減ってしまい、税務上赤字にならず税金の還付がないうえに、費用として認められない借り入れの元本返済によってキャッシュも残らない。事態に陥りました。
これがいわゆる「デットクロス」という現象です。
来年の1月で短期売買期間を抜けますので、売却する準備中です。
5年間で空室期間はほぼありませんでしたので大きく損失にはなっていませんが、大きくキャッシュも残っていません。あとは売却益がどのくらいになるか、ってところです。
やはり、所有者が手放すときは、だいたい減価償却の旨味がなくなったときなのでしょうね。
不動産販売会社はこの事実をある程度隠して物件を売りたいため、是非この質問をしてみてください。笑
減価償却の計算についてはある程度、数字に強い人ならネット等で調べるとすぐできると思います。
なかなか苦い顔をすると思います(^^)
以上、こんなことも実際ありますという話でした!
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